gracn’s blog

書籍紹介や身の回りのことについて書きます。今度こそ、書きます。

【書籍紹介】『世界No.1コンサルティングングファームが教える成長のルール』&『木のいのち木のこころ-天・地・人』&『新しい資本主義』

自己啓発、A社)

『世界No.1コンサルティングングファームが教える成長のルール』伊佐部孝哉

2014年ChiefLearningOfficer誌の「ラーニング・エリート企業ランキング」堂々1位のA社。

ハイパフォーマーを目指して成長する心構えや行動特性を紹介。

 

✓高い成果を残す人に共通する3つの因子

 ①未来を描く「構想力」

 ②多様な人材を活かせる「人間関係構築力」

 ③成果を出すまでやりきる「実行貫徹力」

 

✓自分で意思決定することを習慣化する(昼飯とか)

✓自分自身の評価のモノサシを持つ

✓オンリーワンとなれる市場を小さく分解して定める

✓全身全霊で取り組んだ「作品」、築いた「人脈」、家族からの「評価や感謝」も、仕事の報酬と理解する

✓自分のシルバーブレット、自分の看板を即答できるようにする

 

✓会話のコツは「9割の同意と1割の気づき」、安易に「分かります」と言わない(自分の価値証明ではなく相手の価値証明)

✓自分が正しいことを言っても伝わらなかったときは、自分の伝え方に課題があったと理解して、振り返って改善点を明らかにする

✓周りから巻き込まれる人材になる

 

✓考え尽くして立ち止まるのではなく、まず素早く試行する (クイック&ダーティを習慣化する)

✓ムダに「頑張らないでいいように」頑張る (ゼロから発明しない、付加価値で優先順位付け、目に見えない時間を計画)

✓「頼まれごとは試されごと」、プロは仕事を選ばない

✓「仕事は朝が勝負、成長は夜が勝負」

✓仕事や時間を労働や消費ではなく、「投資」へ帰る意味づけを考える

 

(アート・建築・デザイン、人文・思想)

『木のいのち木のこころ-天・地・人』西岡常一、小川光夫、塩野米松

法隆寺の棟梁「最後の宮大工」西岡常一を中心とした聞き語り。

 

千年以上も続く伝統の技と知恵、職人としての心構え、棟梁としての統率力、親方としての育成方法、

プロフェッショナルとして、プロジェクトマネージャやチームリーダとして学べるヒントが多数。

ビジネススクールで学ぶ方法論、機械やコンピュータでは補いきれない技がある。

全てが自らの経験として淡々と語られており、語り口も味わい深い。

そして自分の仕事や仕事に対する心構えがいかに甘っちょろいか気付かされます。

 

✓私ら檜を使って塔を造るときは、少なくとも三百年後の姿を思い浮かべて造っていますのや。

 三百年後には設計図通りの姿になるやろうと思って、考えて隅木を入れてますのや。

✓教育は「教え」、「育てる」とこう書きますな。徒弟制度は「育てる」。これだけです。

✓出来が悪かったら、まあ学校にでも行って、会社に入ったほうがいいですな。

 組織のなかやったら少しばかり根性なしでも首をすくめていたらなんとかなるでしょ。

✓学校と違って、百点を取ったら偉いというのとは違いますのや、仕事は百点を取るのが当たり前なんです。

✓性根というのは直せるもんやなんですわ。やっぱり包容して、その人なりの場所に入れて働いてもらうんですな。

※5ページに1つずつくらい抜粋したい箇所があります…。

 

法隆寺大工の口伝

「堂塔建立の用材は木を買わず山を買え」「木は生育の方位のままに使え」

「堂塔の木組みは寸法で組まず木の癖で組め」

「百論をひとつに止める器量なき者は慎み惧れて匠長の座を去れ」 等々

 

(ビジネス・経済)

『新しい資本主義』原丈人 (他に「国富論」も面白い)

シリコンバレーで成功したベンチャーキャピタリストによる資本主義の課題と今後の展望(というか日本への要望)を語る好著

✓学者や評論家ではなく実業家自らが語っているので熱く、説得力もある

✓何よりも著者の経歴やキャラクターが面白い、こんなスケール大きな日本人がいるんだ、と刺激を受ける

慶応 ⇒中米で考古学調査 ⇒スタンフォードMBA ⇒ 国連フェロー ⇒スタンフォード工学修士

 ⇒シリコンバレーベンチャー設立 ⇒ベンチャーキャピタリストとして通信技術系企業の発掘・発展

 ⇒アメリカ共和党のビジネス・アドバイザリー・カウンシル名誉共同議長、

財務省参与、政府税制調査会特別委員、国連IIMSAM親善大使、国際連合本部経済社会理事会常任諮問団大使、

  原鉄道模型博物館副館長 etcを歴任

 ⇒バングラデシュでNGOと組み遠隔教育、遠隔医療普及中

 http://www.1101.com/hara/

 http://www.1101.com/hara/first/index.html

 http://www.1101.com/hara/second/index.html

 http://www.1101.com/hara/third/index.html

 http://www.1101.com/hara/fourth/2009-04-20.html

 

【書籍紹介】『7つの習慣 –成功には原則があった』&『座右のゲーテ』&『物語 シンガポールの歴史』&『水滸伝』

自己啓発/ベストセラー)

『7つの習慣 –成功には原則があった※-』  スティーブン・R・コヴィー

 自己啓発本の名著。1990年発刊だが全世界で3000万部、今でも派生本が出版され続けている。(昨日コンビニに漫画版が出ていた…)

 自己啓発本も色々と紹介してきたけど、これを読んで実践していれば他はなくてもよい。ただ長いのと古いのでモチベ維持でたまには軽い他のもあり…。

 私は大学時代にこれを読んで、これを習慣化するツール(手帳)をずっと使っています。未だにベストな使い方模索中。

 自分の原則を明確にし、原則に基づく計画・生活をしていくべし、そのためには…。というお話し。

 「宗教(キリスト教)的だな」とも感じますが、宗教の教義自体が効率的に人生を生きるための歴史で磨かれたハウツー、と割り切っていいとこ取りすればOK.

※最近?出た完訳版では副題が「人格主義の回復」に変更

<参考(7つの習慣とは)>

  1. 主体性を発揮する(自己責任)
  2. 目的を持つ(自ら立つ)
  3. 重要事項を優先する(自己管理)
  4. Win-Winを考える(人間関係)
  5. 理解してから理解される(感情移入)
  6. 相乗効果を発揮する(創造的な協力)
  7. 刃を研ぐ(常時向上システム)

 

自己啓発/古典)

『座右のゲーテ』 齋藤孝

 と言いつつ早速また自己啓発本…。ゲーテの言葉から教訓を抜出し、現代の人生やビジネスに生かせる形に作者なりぶ解釈。

 ゲーテは詩人、劇作家、小説家、自然科学者(色彩論、植物変態論)、政治家(宮廷顧問官、枢密顧問官、政務長官)、法律家と正に万能の天才。

ホントは原著※読んでほしい。この本のネタ元は『ゲーテとの対話』。他にも『ファウスト』『ウィルヘルムマイスター修行時代/遍歴時代』『若きウェルテルの悩み』とかは教養として読んでおくべし。

  詩人としても有名で詩集も色々と出ているけど、翻訳されてしまうとどうも薄っぺらく感じてしまう…。

 なお、作者は「声に出して読みたい日本語」でブレイクした教育学者。100冊程著作があり、類似品に『座右のニーチェ』『座右の漱石』もある。いずれも原著の方がお薦め。

 

(世界史/アジア史)

『物語 シンガポールの歴史』 岩崎 育夫

 イギリス、日本の植民地からマレーシアとの統合、そして独立(というか放逐)。その後50年でアジアトップ(GDP)に上り詰めた変遷が分かる。(物語ではない…)

 リー・クアンユー(30年超)、ゴー・チョクトン(傀儡?)、リー・シェンロン(孫)の歴代首相率いる人民行動党の実質独裁体制でトップダウンの経済成長路線を推進。

 資源も歴史も技術もないがひたすら他力を活用しするためビジネスしやすい/住みやすい国造り、GDPアジアトップ(平均世帯収入年1千万円超)、国際競争力世界2位を実現。

 民主/自由主義を犠牲にしている部分(報道規制=逆らう者は排除、エリート主義教育制度=小学生で選抜)もあるが、日本も学ぶべきことが多い島国国家の一つのモデル。

=== 

長いけど時間を忘れて読める本

水滸伝』 北方謙三

 文庫で19冊。でも読み始めると止まらない、1か月後くらいに「あれ?もう終わっちゃうの?」となります。 

現実逃避して精神をリフレッシュしたい時にもお薦め。

 

【書籍紹介】『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』&『1Q84』&『炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学~』&『ミレニアム Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ』

自己啓発/人材開発)

『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』マーカス・バッキンガム ドナルド・クリフトン

才能とは、「無意識に繰り返される思考、感情、行動のパターン」であり、それぞれ固有でほぼ不変。

才能(強み)を伸ばすことが個人の成長にも企業のパフォーマンスにも好影響という調査結果を前提に、その具体的な方法(才能の特定方法※、才能の活かし方、企業採用・育成方法)を説明。

※Strength Finder:200万人に渡る調査結果をもとに米ギャラップ社が強みを34に分類したもの。アンケートを結果をもとにこのうち5つがその人の強みとして選ばれる。

  

(小説/日本)

1Q84村上春樹

ノーベル文学賞に最も近いと(毎年)言われる作家。外人にも通じるので教養として(1Q84である必要はない)は1冊は読んでおきましょう。

ちなみにこの書名(テーマ)はジョージ・オーウェル『1984』から取ったものでテーマは同じく全体主義(批判)。

思想統一/監視の徹底した社会という意味で『1984』は井坂幸太郎『魔王』や『モダン・タイムズ』の元祖。

 

自己啓発/医学)

『炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学~』夏井 睦

 「健康でいたい、若くいたい、ダイエットしたい、という人は炭水化物をやめなさい」という本。

 生命の進化と栄養素の関係から、炭水化物(糖質)は本来人間には不要とまで説明しているのが面白い。

ちなみに1~2週間ほど試してみたところ確かに効果はある。昼食で避けるのが一番難しいかな。

 

-長いけど時間を忘れて読める本-

(小説/海外)

『ミレニアム Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ』スティーグ・ラーション

 海外ものでブームになったものならハリー・ポッターよりもダビンチ・コードよりも面白い。

 「ドラゴン・タトゥーの女」等三部作として映画化もされているので観た人もいるかも。(俺は観てないけど)

 テイストは全然違うけどやたらと強い女性が主人公という点含めて「1Q84」と共通しているものがあるような。

 ちなみに作家は反人種主義・反差別のジャーナリストでこれがデビュー作・兼・遺作。

 20141205

【書籍紹介】『郵政崩壊とTPP』&『なぜ、一流の人は「疲れ」を翌日に持ち越さないのか』&『クールジャパンとは何か』

(社会政治)

『郵政崩壊とTPP』東谷 暁

 郵政関係で気軽に読めて(新書で)新しめで内容も面白い本はほとんどない。

 唯一これかな、というのがこの本です。やや反対派よりですがデータや海外事例に基づいていて「確かにね」という内容です。

 

 ✓郵政民営化はアメリカと日本政府・大企業による陰謀である

  -郵政民営化によりかんぽがアメリカの保険会社に則られる

⇒米国の年次改革要望書に従った施策。ちなみに韓国、メキシコ?は乗っ取られ済。

  -一部企業の利益が向上

⇒西川社長(当時。元SMBC頭取)、竹中金融相、宮内社長(オリックスかんぽの宿一括購入)、ポールソン(当時GS社長。後財務長官)の間の株持ち合い、利益供与。

 

 ✓そもそも民営化は必要か?

  -中央・地方含めた公務員数、実は日本は少ない。(1000人あたりで、日本38人、アメリカ79人、フランス97人)

  -郵政職員の給料は税金が原資ではない。基本は郵政3事業の収益。但し税制面で優遇はあり。

  -日本通運との宅配便事業統合 ⇒ 年間1000億の赤字に(日本通運は株価UP)

 

 ✓民営化すると

  -「安心貯金」「安心保険」「ユニバーサルサービス」の崩壊 ⇒ リスク社会に

 

(ビジネス・健康)

『なぜ、一流の人は「疲れ」を翌日に持ち越さないのか』裴英洙

医者兼経営者兼企業再生コンサルによるビジネスマンが疲れを回復するための方法を著した本。

 

全般的に一般論でそれほど目新しさがない、医者なので科学的裏付けも記載されているが成分を語られてもあまり納得感もない。

但し一応医者兼コンサルタントという立場と経験に基づき語ってくれているので、

「一般論とはいえ正しそうだな、やはり実践してみようかな」というモチベーションアップにはなる。

 

✓朝イチでやることを用意する。但し強いプレッシャーは避け、褒美あり他人巻き込み型で7日続ける

✓昼寝はマスト、熟睡しなくてもよい、午後3じまで、服も緩め音も光も遮断して徹底的に休む、寝起きは軽い刺激

✓風呂の代わりのホットミルク。寝る前の酒煙草飯はNG

✓ゴルフの心臓病脳卒中、15%がドライバー、75%がパット。勝負がかかった興奮が影響

✓ストレス、疲れにはたんぱく質。焼肉、即効性はしょうが焼き定食

✓自分の体調把握⇒管理ができるよう日々の健康状況を手帳に書こう

✓適切な睡眠時間は人それぞれ  などなど

  

(ビジネス・アート/建築/デザイン・マーケティング)

『クールジャパンとは何か』太田伸之

 日本文化営業プラットフォームを提供する官民共同ファンドの『クールジャパン機構』の社長による著書。

 日本文化海外展開における課題と対処策、その中で本機構が果たす役割を著者自身の経験※から熱く分かり易く解説。

 クールジャパンという取組みに携わりたくなります。

 

 ✓技術力のある中小企業に海外営業能力・資金力がない ⇒ JV的なものの設立・資金提供

 ✓製品力はあるがマーケティング力・デザイン力がない ⇒ 企業とデザイナーのコーディネート・人材補助 等々

 

 ※日本ファッションの海外展開で活躍

・NYで繊維新聞特派員、バーニーズニューヨークコーディネータ 等

 ・帰国後東京ファッションデザイナー協議会設立 (国際交流や若手デザイナー支援、行政機関への提言活動)

 ・(株)松屋営業本部顧問、同社シンクタンク部門(株)東京生活研究所専務取締役所長

 ・イッセイミヤケ社長

 ・「株式会社海外需要開拓支援機構」(クールジャパン機構)代表取締役社長

 

20141128

【書籍紹介】『知性を磨く 「スーパージェネラリスト」の時代』&『原色の街・驟雨』

ブログを作ってみたのでテスト投稿。

まずは書籍紹介&読んだことをアーカイブする目的なブログを目指して。

 

自己啓発系>

『知性を磨く 「スーパージェネラリスト」の時代』 田坂広志 光文社文庫

✓「知能」とは、「答えの有る問い」に対して、早く正しい答えを見出す能力。(ベースは「知識」)

 「知性」とは、「答えの無い問い」に対して、その問いを、問い続ける能力。(ベースは「知恵」)

 →これからは「知能」では生き残れず、「知性」を磨かんとヤバいよ、というお話し。

  一見ありきたりだけど、具体例を交えたり、何故何故何故の深堀りしてくれたり、じゃあどうすりゃいいの?にも答えている、

  著者の他の著作やセミナーの紹介的になってきて食傷気味になることに耐えるとなかなか響くものがあるし、行動を起こしてみたくなる

その他気になった言葉と一言コメント

✓「割り切りとは、魂の弱さである」 (これは噛みしめるべき言葉)

✓「野心」とは、己一代で何かを成し遂げようとの願望のこと。 (では「志」は?)

✓「戦略」とは「戦い」を「略(はぶ)く」こと  (略くではぶくとは読まないけど)

✓「多重人格のマネジメント」 (これは良いこと悪いこと?)

 

<文学・教養系>

『灰色の街・驟雨』吉行淳之介 新潮文庫

✓世の中には、神経を切り捨てるなどということを必要とせず、

生まれながらに生活というものがオーダーメイドの洋服のようにしっくり身についている人々が無数に存在していることに、今更のように気づくのだ。

彼は、目下のところ、そういう人々を、羨ましいものを見るような、と同時に浅間しいものをみるような眼で眺めている。

 →(昭和の)私小説ってこんな感じ。『驟雨』は芥川賞作品。

 

 

20141120