gracn’s blog

書籍紹介や身の回りのことについて書きます。今度こそ、書きます。

最近とても凪いでいるけれど、凪いでいることは悪ではないと思う

お題「マイルール」

 

日記。

 

仕事も一段落して、私生活も大きな問題はなく、それでいて将来への不安とかは人並みにあるのだろうけれど、凪いでいるなぁと感じる。

 

強いプレッシャーやストレスを感じすぎると、人間は攻撃的になってしまうと思うので、良いことだと思っている。

 

いろいろあったので、思うところを残しておく。

 

 

・納得出来ないことは対案がなくてもひとまず言う

  意見に反対する為には、対案がなければ言ってはいけない、という風潮や空気が好きではない。ひとまず、あなた(がた)の言う方向に進む舟に私は万全の体勢で乗り込むことはできません。ということを伝えることはとても大切なことだと思う。

 

・人の話を遮らずに聞く

 上司と部下・先生と生徒といった上と下の関係が明確であっても、どの目線でも人の話を遮るべきではない。人の話したいことを人の話したいスピード、テンポで話すことが大事で、「私の話している時に、話を遮らないで頂きたい」と主張すると本来話したいと思っていた内容が変質してしまう。

 

・嘘をつかない

 知らない、出来ない、わからない、と言ったことは悪ではない。そういったことで人の評価をすべきではない。本来的には。

 

 

【書籍紹介】『蜩の記』&『人生の指針が見つかる「座右の銘」1300』

『蜩の記』 葉室麟

いい話でした。

読み易いので疲れた時にもお薦めです。

 

『人生の指針が見つかる「座右の銘」1300』別冊宝島編集部

タイトル通り、古今東西1300の名言を纏めたもの。

量が多いので、格言集としてはこれだけあれば十分。(索引はないけど)

これを眺めても面白いし、気になる名言の原典にあたってみるというのもお薦めです。 

 

今日は、量が少ないので、PC Tipsもつけます。

めちゃめちゃニッチですが。。。

【問題】

QTtabとかCloverとかファイラ入れてたら、フォルダを開く時のデフォルトが「タブでひらく(Open new tab)」になってしまってPCが超使いづらい。

【解決方法】

 レジストリのHKEY_CLASSES_ROOT\Folder\shellにあるopenInTabを削除。

(弊害)Everythingだったりbluewindとか別のファイラでOpenコマンドが使えなくなった。。。

bluewind拡張子の関連付けがないファイルに対する関連付けでcloverを指定して解決。

Everythingはレジストリに再度追加しようかなぁ。

 

 

【書籍紹介】『イスラム国の野望』&『日本の10大新宗教』

イスラム国の野望』高橋和夫

最近話題のイスラム国について発生経緯、拡大理由、資金源、今後の展望を分かり易く解説。

 

そもそも中東諸国が国家の態を成していないこと、そこに無理(圧政や内政混乱)が生じ、

イスラム国のような過激思想集団(アルカイダタリバンヒズボラ、他)が生まれる温床になっている。

契機はサイクスピコ協定(英・仏・露)による宗教や種族を無視したオスマントルコの分割。

その後も欧米&ロシアの都合に合わせて特定国家の支援や攻撃を繰り返している。

 

イスラム国はバグダディが「カリフ」(アラブの正統後継者)を名乗り、イラクのアメリカの占領反対運動から始まる。

拡大理由はイラクとシリアの内政の混乱とスンニー派フセインのバアス党員など)の流出、

そして巧みな広報戦略(web)、急進性、黒ターバン・黒旗・1本指といったファッション性、そしてバグダディのカリスマ性。

 

資金源は石油、中東富裕層の寄付金、身代金、考古学遺産の売却、奪った銀行の資金

しかし、今後はアメリカや周辺諸国の封じ込めと資金の行き詰まりで縮小傾向が予想される。

 

 

『日本の10大新宗教島田裕巳

天理教、大本、生長の家天照皇大神宮教と璽宇、立正佼成会霊友会創価学会、世界救世会、PL教団GLAといった新宗教について、その成り立ちや歴史、特徴を紹介。

 

新宗教への主な入信理由は未開の地でのネットワークを構築。また、社会全体の経済が拡大し、将来の豊かさを望める時に信者は急増する逆に社会全体が閉塞している状況では意外と信者は増えない。(なので多くは高度経済成長期の都市に流れ込んだ人たち)

そのため今の日本では新宗教は衰退傾向であり、経済成長の著しい海外で信者を増やしている。

 

カリスマ教祖(女性が多い)とブレイン(事業家)の存在、本拠地(町)を持つ、官憲との対立や教祖・幹部の投獄を経験している、内部対立と分離・分派、組織原理習得と独立、学校(特に野球部が強い)の保持、海外展開(生長の家はブラジルの方が信者が多い)、美術館の保持、そしてどこも仏教・神道いずれかを基にしている。

個々の宗教の特徴よりも共通点の方が興味深かった。

 

  • 日本人が自分たちのことを「無宗教」と考えるのも、イスラム教徒と同様に、生まれた時から日本の既成宗教(神道と仏教)の信者になってしまうからである。(そもそも明治に入るまで「宗教」という概念がなかった。)

2015/02/16

【書籍紹介】『マリアビートル 』&『武士の家計簿』

(小説)

『マリアビートル 』伊坂幸太郎

個性的なキャラクターそれぞれの視点に切り替わりながら物語が進んでいく。

 

盛岡行きの東北新幹線、地方の大物の息子を誘拐犯から奪還した殺し屋蜜柑と檸檬、二人から身代金入りスーツケースを奪う七尾こと天道虫、地方の大物とその息子を狙うスズメバチ、そのスズメバチを狙う狼、子供の仇を討とうとする殺し屋木村、それをいなして逆に利用しようとする中学生王子、多数の殺し屋が同乗し奪い合い騙し合い殺し合う。更には謎の神父風塾講師、犯罪あっせん業の女性マリア、人の背中を押す殺し屋槿、木村の両親…、魅力的?なキャラクターのオンパレードが巧みな伏線で絡まりつつ大団円へ。

 

登場人物や設定はサスペンスやミステリーだが、機関車トーマス好きやこれでもかという程不運の持ち主などどこか抜けた殺し屋達のキャラクターは伊坂ならではのコミカルさがシリアスさをよい意味で取り払っている

 

複数キャラクターがだんだん絡み合って進んでいく話しでは恩田陸のドミノも面白い。この二人と東野圭吾は安定して楽しめる流行作家。
伊坂はコミカルさ、東野はお洒落さ、恩田はファンタジー風といった特徴はあるが、腕は皆確か。

 

(歴史/教養)

『武士の家計簿』磯田道史

加賀藩誤算用者猪山家の37年分の成功な家計簿。その家計簿から江戸~明治の武士の暮らしぶりを解き明かす。

習い事、家族や同僚との付き合い、生活用品、詳細な暮らしぶりから今との相違点や日本人の特徴が見えてきて面白い。

 

✓「算術から身分制度が崩れる」という現象は、18世紀における世界史的な流れであった。

(国家と軍隊を管理統制するための数学(大砲の弾道計算と地図の測量)、幕府や藩の行政のための数学(税や支出入の管理))

✓18世紀後半には加賀藩士の3人に1人以上が婿養子

✓「領主が領地に足を踏み入れない領主制」 ⇒ 明治維新時の領主権撤廃がスムーズに進んだ背景

✓国家というものは、その時代ごとに「最も金を喰う部門」を持っている。江戸時代でいえば大奥。近代になると海軍である。

✓猪山家(親子)の年収は米価換算で年収250万、現代感覚(大工の給料換算)で1230万円。借金は年収の2倍(武士の平均?)。

✓借金解消に向けた家財の売却、大半が衣類、茶道具180万、書籍56万、食器、家具、計1025万。

✓猪山家の平均消費性向※は91.9%。現代日本は1963年で83.7%、2001年で72.1%。

 ※平均消費性向=消費支出÷可処分所得。岡島家は猪山家に負けてない。

✓猪山直之のお小遣いは5840円/月。(母の4分の1、嫁よりも少ない)

✓武士の離婚率は高い。宇和島藩士の調査では56組中20組が3年以内に離婚。20年続いたのは4分の1。

✓支出の3分の1は「武士身分としての格式を保つために支出を強いられる費用」

 召使×2、親類・同僚との交際費、儀礼行事(元服とか)、先祖神仏を祭る費用(葬儀費用は年収の4分の1)。

✓「寺と加賀料理」という百万石金沢の観光資源は、このように(武士の見栄出費)して培養されたのである。

 

【書籍紹介】『ユダヤ人大富豪の教え』&『男の品格』&『トニオ・クレーゲル/ヴェニスに死す』

(自己啓発)

ユダヤ人大富豪の教え』本田健

呼んでばかりで実行が不足しているので、この本を機に普通の自己啓発本は暫く封印予定。(読み返しはあり)

ただ打ち止めにふさわしくよくできた自己啓発本。読み易いし皆さんにも一読をお薦めします。

 

著者が学生時代にアメリカで出会ったユダヤ人の富豪。共に過ごしながら伝授された内容がベース。(脚色あり)

①自分も先人に学び②実業を成功した③老人による④模擬演習つきの教えという設定が上手く出来ている。

ノウハウより考え方、金持ち成功者の心構えを説くが、安っぽくない広さと深さと落ち着きがある。

 

(偏った自己啓発)

『男の品格』川北義則

普通の自己啓発本を封印したため、変な自己啓発本を開封。(何故買ったか覚えていない)

ただamazonレビュー採点も低く、読むのも躊躇した割には、意外と面白かった。

特にお薦めはしませんが、どんな本も謙虚に読むと学ぶことは意外とあるもんだなあと再認識しました。

 

✓男は飲む打つ買うで遊んでなんぼ、ちゃんとやれば品格を帯びる(ただ全て同時は破滅するからダメ)

✓年間100万は遊べ (俺、これ余裕で達成しているけど、品格は…。)

✓すべての男性は女にもてるために活動している

✓男は媚びない(徒党を組まない)、愚痴らない(自分を憐みない)、えばらない(ただし、言いたいことははっきり言う)。まずは家族相手に始めてみる

 

 (ドイツ文学)

『トニオ・クレーゲル/ヴェニスに死す』トーマス・マン

高校生~大学1,2年のころはフランス、ドイツ文学は結構読んでました。

トーマス・マンもその一つですが、今読むと、う~ん?、と。

自分も俗っぽく(大人に?)なってしまったのかもしれません。

 

・トニオ・クレーゲルの粗筋

少年の頃、美しく人気者で自分にも優しい少年に憧れる
美しく可愛らしいが自分を蔑む少女に憧れる
作家になり名声を得たある日、そのまま大人になった二人を見かける
芸術とは低俗だが無邪気な美しさを持たない人間のためのもの

低俗で無邪気な美しさを持つもの(うえの二人のような人)には芸術は不要だと気付く

 

ヴェニスに死すの粗筋

厳格精緻な文章で名声を得た大作家
ヴェニス旅行でポーランド人の美しい少年に陶酔
ペスト蔓延るヴェニス滞在を延長
少年を眺め形式(と純粋?)の圧倒的な美を考える日々
段々妄想と行動がエスカレートしてストーカーとなり
ペストで死ぬ

 

【書籍紹介】『地獄の季節 アルチュール・ランボー』&『風の男 白洲次郎』&『プリンシプルのない日本』

『地獄の季節 アルチュール・ランボー』 小林秀雄

フランスの天才詩人ランボー散文詩集。上手く表現できませんが、突き動かされるものがあります。

薄い本だし、散文詩象徴詩)ってこんななんだ、という感じで読んでみると面白いです。

ランボーは「地獄の季節」「イリュミナシオン」で世界の文学界にセンセーショナルを巻き起こし、

天才詩人として名声を得ますが、詩作は21歳で放棄。

世界放浪の後、武器商人になり、最後は骨肉種になって足を切断、全身に癌が転移し30代で没。

下はゴダールの映画『気狂いピエロ』にも引用される有名な一説です。

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Elle est retrouvee!
-Quoi? -l'Eternite'.
C'est la mer melee
Au soleil.

 

また見つかった、 何が、 永遠が、 海と溶け合う太陽が

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『風の男 白洲次郎』青柳恵介

『プリンシプルのない日本』白洲次郎

1902(明治35)年、兵庫県芦屋の実業家の次男として生まれる。神戸一中卒業後、イギリス・ケンブリッジ大学に留学。帰国後は英字新聞記者を経て商社に勤務するが、’43(昭和18)年、日本の敗戦を見越して鶴川村(現・東京都町田市)で百姓となる。’45年、吉田茂に請われて終戦連絡中央事務局参与となり、日本国憲法成立などに関与。その後、貿易庁長官に就任、通商産業省を誕生させる。以後、東北電力会長などを務め、’85年逝去。妻は白洲正子 (fromWiki)

 

“従順ならざる唯一の日本人” byGHQ

外見も中身も格好よくて、政財界でも結果を残す。

こういう人ならロールモデルにしてもいいな、と思います。

 

✓こういうことはやろうと思っていてもやれるものじゃない。

 それを白洲次郎は、爽やかに口笛を吹きつつ 行った。

✓遺言「改名無用 葬式不要」

 

<主なエピソード>

 -マッカーサーを一括 (天皇プレゼント受け取り態度に不満)

 -ジープウェイレター (GHQ憲法草案書き直し打診)

 -吉田茂サンフランシスコ講和条約日本語化

 -誰が相手でも「バカヤロー」